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自転車おじさん集合!郡山市立美術館の企画展「自転車の世紀」で辿る200年の歴史

その他の自転車

オレらを魅了してやまない自転車。

構造はきわめて単純なのに実に奥深い!

何らかのきっかけでこの乗り物にハマった方は、知れば知るほど広がって行く小宇宙に驚かれたことでしょう(笑)

(; ゚∀゚).。oO(どんどん分からんことが増えるから、こまけぇこたぁ気にしないで気持ちよく乗ることだけを考えていますw)



自転車に乗る行為は健康に良いし何より楽しい♪

ロードバイクをはじめとするスポーツ系自転車の乗り味は爽快の一言!

滑走している瞬間のえも言われぬ浮遊感は、原動機つきの乗り物ではなかなか味わうことのできない愉悦であります。

使い古された言葉ですが・・・

自転車って最高だね♪

ヽ(゚∀゚)/ワーィ

でもね?

伝道師としてどれだけ自転車愛を語れても、その歴史や背景についてはほとんど知りませんでした。

ボンクラRockmanの頭の中にぽんやりあった知識といえば、19世紀に走っていた前輪がバカみたいにでかい自転車。

 


こんなやつ

(; ゚∀゚).。oO(骨がシュールだなぁ〜www)

 

なぜ前輪だけこんなにでかいのか?

転けたら大怪我するのではないか??

現代の自転車と比較すると異様とも言える形状に疑問を感じることはありましたが、結局のところロードバイクを楽しむのに何の必要もない知識ということで、ず〜と放置していました。

そんな「ウホwウホwww」言ってる猿人レベルに等しい自転車脳を原人レベルにまで進化させてくれたイベントがあります。

それが・・・

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郡山市立美術館企画展「自転車の世紀」

自転車の誕生から現在までの歴史とその進化の過程を一挙に見ることができる貴重な展覧会でございます。

今回のブログでは自転車おじさんたちの知的好奇心をくすぐる企画展の歴史コーナーをご紹介!

自転車の誕生から現代のカーボン製ロードバイクまで続く200年の歴史について、簡単にではありますがネタを書いてみようと思います!

( ゚∀゚).。oO(9/24まで開催しているから、ぜひ行ってみよう!)

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自転車の歴史を知り未来のモビリティを探る!自転車の世紀展で磨く大人の教養

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郡山市立美術館で開催されている「自転車の世紀」展。

この企画展は大きく分けて4つの構成となっています。

  1. 自転車の辿った道
    (現代の形になるまでの歴史)
  2. 描かれた自転車
    (19世紀のポスターから弱ペダまで)
  3. 自転車の活用
    (現代の日常・ビジネス・ファッション)
  4. モビリティの未来
    (安全・エコ・高齢者社会に向かって)

まさに人々の生活と密接に歩んできた自転車の歴史をたどるイベントといえるでしょう。

ドライジーネと呼ばれる自転車の始祖ができて今年で200年。

過去を振り返り、そしてこれから先100年を占うという意味でも大変意義のある催しではないでしょうか。

( ゚∀゚).。oO(普段お目にかかれない貴重な自転車が見れて満足♪満足♪)

自転車誕生の歴史的背景

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自転車は4つのステージを経て、我々が乗るカーボン製のロードバイクに進化しました。

第一ステージ:地面を蹴って走る自転車っぽい乗り物

第二ステージ:前輪とペダルが直結した自転車

第三ステージ:前輪の大形化による速度向上と鉄素材の採用

第四ステージ:我々が乗る自転車とほぼ同じ構造を持つチェーン式後輪駆動自転車

 

そもそも、どのような背景から自転車が生まれたのか、ご存知の方はいますか?

ことの発端はナポレオン・ボナパルトがワーテルローで敗北した1815年にまでさかのぼります。

同年、インドネシアのタンボラ火山が大噴火しました。

 

火山爆発指数(Volcanic Explosivity Index)「7」という、とてつもない噴火によって地球規模の影響が発生。

なにせ、夏なのに雪が降るという世界のオワリを感じさせる天変地異が起こったんですから、同じ火山の噴火による冷害でも平成の米騒動なんて相当ましだったと言えるでしょう。

( ゚∀゚).。oO(ブレンド米とかなついわw)

 

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火山の噴火と冷害が自転車にどんな関係があるんだよ!?と疑問に感じる方もいますよね?

風が吹けば桶屋が儲かる方式でめちゃくちゃ関係がありましたw

【自転車の始祖ドライジーネ誕生の流れ】

/^o^\タンボラ火山どかーん

火山灰で太陽光が遮られる

気温低下・降雪・洪水のトリプルコンボ

農作物への壊滅的被害

穀物価格急騰

飢餓と伝染病の大発生

飼料不足で家畜も死ぬ

物資の輸送手段として馬が使えない!

馬を使わない輸送方法はないものか?

第一世代型自転車ドライジーネ誕生

\(^o^)/自転車ハジマタ!

簡単に書くとこんな感じですな(笑)

 

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馬の代替え手段として発明された自転車の始祖ドライジーネ。

案の定、脚をバタバタさせて乗るこの奇怪な乗り物は大衆から嘲笑を受け、実用的な乗り物として見られることはありませんでした。

しかし、こいつからインスピレーションを受けた人々がこぞって模倣を始め、貴族の遊び道具として流行しちゃうんですから歴史というものは面白いw

ちなみに、ドライジーネを作ったドライス男爵は改良と普及に意欲を燃やしていたものの、結局この発明から富を得ることはなく晩年は破産して失意のもとに亡くなったそうです。

(´・ω・).。oO(ドライス男爵カワイソすぎるだろ・・・)

第二世代型ペダル式前輪駆動自転車

それではさっそく自転車の歴史に名を刻むモデルを順に見て行きましょうか。

まずは、展示スペースに入って最初に目につくボーンシェイカーから。

【1870年ボーンシェイカー】
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これは第二ステージに該当する前輪とペダルが直結した自転車になります。

この時代の自転車にはホイールはあってもタイヤがまだ無かったため、乗り心地は最悪だったようですw

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一応ブレーキもついていますが、ちゃんと止まれるのか不安になる紐のブレーキw

ブレーキシューなんてハイテクなものは当然ないので、金属を木製の車輪に擦りつけるローテクっぷりに冷や汗が出そうです。

それにしても、見れば見るほど馬車以上に乗り心地が悪そうな構造ですね。

こんな自転車で石畳を走ったら、痔主の尻に致命的なダメージを与えるのは避けられないでしょう(笑)

(; ゚∀゚).。oO(ボーンシェイカーの異名が怖すぎる!)

 

【1876年トライシクル】
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お次はトライシクルと呼ばれる三輪自転車。

この車両は第二世代型の亜種といったところでしょうか。

現代の三輪自転車はフロント一輪・リア二輪のレイアウトが主ですが、このトライシクルは左側にでかい車輪が1つ。

進行方向右側に小さい車輪が2つという異形サイズの車輪レイアウトが特徴的です。

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脚を回転させてクランクを回す仕組みとは異なり、足を踏み降ろすことでペダル後端についた鎖が引っ張られクランクを回転させます。

しかも動くのは左側の大きな車輪のみ!

どんな乗り味なのか非常に気になりますねぇ〜。

( ゚∀゚).。oO(操舵担当のハブステアリングっぽい左側も味がある構造だねぇ〜)

第三世代型オーディナリー自転車

【1884年オーディナリー型(ペニー・ファング)】
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形だけはみんな知っている、前輪がバカでかいオーディナリー型の自転車。

前々から「なんでこんなアンバランスで危ない車体にしたんだ?」と不思議に思っていたのですが、スピードを出すために前輪を大きくしたと知って合点がいきました(笑)

これだけ前輪が大きいとクランクを回すのは一苦労でしょうね・・・。

当時の人はこの自転車でレースをやっていたんですから、超クレイジー!

案の定、重心が前方の高い位置にあるため、急ブレーキで吹っ飛んでいたようです。

レースの模様を再現してYouTubeにアップしたら、白人からバカ受けすること間違いなしでしょうw

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ちなみに最初からサドルに座ることができないので、フレームのステップを使ってのぼっていたようです。

もちろんクソ不安定な車体ですから、壁に寄りかかって乗車するしかありませんでした。

(; ゚∀゚).。oO(全く乗りこなせる自信がねぇー)

第四世代 安全型自転車

【1892年安全型自転車】
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お次は第四ステージに当たる自転車。

オレらが普段乗っているシティーサイクルのご先祖様です。

フレームのジオメトリーに少々違和感はあるものの、チェーンとスプロケットで後輪を駆動している仕組みは今の自転車と全く同じですね。

前輪がバカでかい第三世代型と比べると、一気に洗練されて現代的になりました。

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今ではありえない蝋燭式ランプ!

スチームパンク的要素があってとても好き♪

( ゚∀゚).。oO(パンプキン・シザーズのランタンっぽくて良いわぁ〜♪)

 

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( ゚∀゚).。oO(後ろから見るとデンバースタイルのチョッパーっぽいのは気のせいw?)

軍事作戦で使用された折りたたみ自転車

【1944年パラトルーパー】
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お次はミリタリー自転車のパラトルーパー。

これ、めっちゃカッコ良くないですか?

おしゃれな美容師の兄ちゃんとか普通に乗っていそうな雰囲気があります。

ちなみにこの自転車は第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦にも使われたフォールディングバイク。

空挺部隊がこの自転車を背負って降下し、敵陣の偵察や伝書の輸送で活躍しました。

 

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チェーンリングの形状もいいなぁ〜。

 

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トップチューブとダウンチューブはダブルチューブ!

強度と信頼性を担保する必要性からこうなったのかな?

とにかくデザインが素晴らしい。

 

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こういったトップチューブの識別番号とフォントは自転車カスタムの参考になりますね♪

 

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この通り、蝶ネジによって簡単に折りたためる構造。

ペダルが身体に当たらないように内側に押し込める工夫も素晴らしいポイントですね!

重量も14kgと軽量なので、普通に欲しいです!

( ゚∀゚).。oO(どこかの自転車メーカーさん!これと同じデザインの折りたたみ自転車を企画販売してください!!多少高くても買いますから)

ロードレーサーの進化

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ここからはオレらロード乗りが最も気になるカテゴリ。

ロードレーサーの進化の過程を追ってみましょう!

コンポーネントの仕組みに違いこそありますが、1930年代のロードでも今とほとんど変わらないの姿だったのはちょと驚きです。

1937年ロードレーサータイタン

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1904年に始まったツール・ド・フランスは1936年まで変速機の使用が禁止されていました。

変速機の使用が解禁されたのが1937年。

ということで、このタイタンというロードレーサー(ロードバイク)は、最初期の変速機つきレース車両になりますね。

 

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現代のロードバイクと最も異なる点が変速機のシステム。

シートチューブのレバーでフロントの変速を行い、ダウンチューブのレバーでリアの変速を行なっていたようです。

バネのついたアームでチェーのたるみを取っているのがとても特徴的!

パンタグラフ式の変速機に進化するまでの過度期仕様なんて普通は見れませんから、ここに来たらじっくり観察しましょう(笑)

 

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ホイールの固定が蝶ネジなのも興味深い・・・。

( ゚∀゚).。oO(80年前の車両なのに今でも普通に乗れそう♪)

1962年エバレスト・チャンピオン(東京オリンピック試作車)

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1964年の東京オリンピックに向けた作られた試作車両、エバレスト・チャンピオン。

オリンピック候補選手20人分が作られたようで、土屋製作所・川村産業・日米富士自転車・片倉自転車の四社が製作を担当しました。

展示されているロードレーサーは土屋製作所の作品。

まじまじと眺めていると、エンジニアの魂(気迫)を感じ取れます。

 

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ヘッドチューブの日の丸とゴールドの五輪マーク!

この自転車から発せられるオーラは写真からでは伝えられないなぁ〜。

 

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トーストラップのペダルとダブルレーバータイプの変速機以外は現代の自転車と変わりなし!

( ゚∀゚).。oO(クイックリリースもこの時代にはなかったね)

1969年ルネ・エルス ロンシャン

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ちょいと影で見にくいけれど、超絶美しいフランス製のロードレーサー

ルネ・エルロス ロンシャン

もう、ため息が出るくらい美しい自転車ですよ。

このスポルティーフはパリの宝石と称される美しい自転車を数多く手がけた名工、ルネ・エルス氏(1908〜1976)の作品。

余計なパーツとも言える泥除けがついているのに美しさが全く損なわれていないんだから凄い!

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コンポは当然カンパニョーロ。

やはりクラシックな自転車にはカンパが似合いますなぁ〜♪

オールメッキ仕上げでモノトーンのディティールは、元オーナーの画家、加藤一氏のこだわりですね。

こんな自転車をオーダーできたら幸せだなぁ〜。

( ゚∀゚).。oO(幸せに比例して財布が軽くなるけどねw)

1985年ロードレーサー イノー

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ベルナール・イノー(仏)がツール・ド・フランスで5回目の総合優勝を果たした時のロードレーサー。

フレームに「HINAULT(イノー)」と書かれていますが、LOOK社のフレームです。

 

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この年からLOOKのビンディングペダルが登場!

当時のペダルの中では相当のアドバンテージがあったでしょうね。

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ツール・ド・フランスで勝利した自転車なのに、いまいちスポーティーなルックスに見えないのはハンドルの高さの影響でしょうかw

先ほど見たルネ・エルロス ロンシャンや東京オリンピックの試作車の方が戦闘的なルックスに見えてしまいます。

( ゚∀゚).。oO(もしかしたら、あちらはカッコ良く見せるためのセッティングでこちらは実用的なポジションなのかもw)

現代のカーボン製自転車

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歴史コーナーの終わりまで来るとオレらが見慣れたカーボン製の自転車になります。

手前がGTの最高級カーボンMTB。
コンポはシマノのXTRにディスクブレーキという仕様ですね。

奥のロードバイクは別府史之さんのロンドンオリンピック用スペアバイク。

スコットのフレームに懐かしの5本アームデュラエース7970Di2のコンポでした。

ここら辺の自転車は見慣れている感があるので、特に感想はありませんw

まとめ

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職人技のかたまりルネ・エルスの女性用自転車

構成の都合上、紹介しきれない自転車も当然あります。

写真のルネ・エルス ウィークエンドなんて、職人のこだわりだらけの作りで「すげぇな・・・」としか言えませんでしたw

どの部分が凄いのかは実際に自分の目で確認してきて下さい(笑)



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今回は「自転車の世紀」の歴史コーナをかいつまんで紹介してみました。

歴史コーナの先には19世紀の自転車を題材にしたアート作品や弱ペダの原画(複製)、モビリティの未来を感じさせるコンセプトモデルの展示など多数あり、好奇心がそそられます♪

そちらの様子も一気に書いてしまおうかと思いましたが、文字数が1万を超えそうなので一旦ここで締めることにしました。
(このエントリーだけで通常のブログ3回分の密度よw)

普段見る機会がない自転車たちを間近で見れるのは9/24(日)まで。

自転車好きの方は夏休みを利用してぜひ郡山市立美術館にお越しくださいませ♪

( ゚∀゚).。oO(素晴らしい展示物を見てて美術館の舞台裏に興味がわいた!面白そうだからこの本を読んでみるぞい♪)

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コメント

  1. カディエ先生 より:

    ロードの歴史や進化の過程そしてにっくきUCI発足の経緯に関しては漫画、のりりんを読んだ時に詳しく説明があったのでなるほど~ってなってましたが
    普通のチャリンコに関しては猿人でした(-_-;)
    いいじゃない‼
    乗ってたのしけりゃ細かい事は気にしちゃいかん
    神経質だと禿げるぞって既に禿げてるわ( ; ゜Д゜)

    • RockmanRockman より:

      >カディエ先生 様
      ノリツッコミにワロタw

      そうですよね。
      楽しいことが一番です!
      全然自転車に乗れていないので、とりあえず今はローラーでもいいから走りたいッ!(切実