自転車趣味に目覚めると、今までどうでもよかったことが急に気になり出すことがあります。
最近、妙に気になったのが、Amazonで買った激安小径車の空気圧。
この自転車(CAPTAIN STAG)の説明書には「タイヤの空気圧について」という項目で次のように書かれています。
タイヤの空気圧が少ないと、接地面積が広くなって走行抵抗が大きくなるほか、パンクや、タイヤ、リムの損傷原因になります。タイヤに表示している空気圧の範囲内でご使用下さい。
表示例・・・(◯◯◯KPa , ◯◯kgf/cm^2 , ◯◯PSI)
説明書P12
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サイドウォールに「INFLATE TO 300 KPa」の文字がしっかり刻印されています。
ところが、シティサイクルで広く普及している英式バルブの自転車は空気圧が測れません。
このツッコミを予想しているであろうメーカーの説明が下の通り。
タイヤゲージが無い場合は、自転車に乗車したときのタイヤの接地長で判断して下さい。(P7参照)
説明書P12
乗ったとき地面との接地面の長さが9〜10cmくらいになるのが標準です。空気圧が低すぎるとタイヤの損傷が早くなりパンクの原因となり又、車輪の回転が重くなります。
説明書P7
(゚Д゚)ハァ?
タイヤの指定空気圧を守るように注意しているのに、英式バルブでは測れないという矛盾。
そして、タイヤの空気圧が測れない場合は乗車した時の地面との接地面で判断してくれとのことwww
乗車した状態でどうやって測ればいいのでしょうか??
ママチャリや小径車でピタッ!とスタンディングした状態で「う〜ん・・・9.5cm!OK♪」と誰かにメジャーで計測してもらうのでしょうか(笑)
現実問題として、こんなチェック方法は馬鹿げています。
空気が入ったか?入っていないか?の判断は、指先で感じるタイヤの反発力で判断するのが一般的。
通常ならこれで何の問題もありませんが、ロードバイクで空気圧調整の重要性を理解している自転車おじさんにはチェック不十分と言えるでしょう(笑)
というワケで今回は、小径車の英式バルブを米式に変えて空気圧管理ができるようにプチカスタムしてみました。
シティサイクルを米式バルブ化していない方はぜひお試し下さい♪
( ゚∀゚).。oO(米式バルブは自動車やオートバイで採用されているから信頼性は抜群よ!)
空気圧が計れない英式バルブはもういらん!米式変換アダプターで快適なシティーサイクル
- 空気圧測定不可
- 空気圧微調整不可
- 高圧不可
- 空気漏れトラブル大
英式バルブのデメリットを挙げてみると結構多いですねw
性能としては微妙でも世の中に広く普及している理由は、おそらく経済性なのでしょう。
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英式バルブの中にはプランジャー(バルブコア)と呼ばれる金属の芯が入っています。
このパーツが関所(逆止弁)の役割を果たすことで空気が漏れずに済んでいるわけです。
でも残念なことに、プランジャーに被さっている黒い虫ゴムは1年〜2年で劣化が確定しているパーツ。
劣化の初期段階では「以前よりも空気抜けが早い気がする・・・」程度で済みますが、虫ゴムが完全にボロボロになると、いくらポンプで空気を送ってもチューブが満たされない状態になります。
これは英式バルブの宿命。
構造的な問題なので、どうしようもありません。
虫ゴムを定期的に交換する手間や空気抜けの多さを考えると、英式バルブからメンテナンスフリーな米式バルブに交換するのは合理的と言えます。
( ゚∀゚).。oO(コーダブルームで有名なホダカはシティサイクルの米式バルブ化を10年前から進めていたみたいだね♪)
参考
・軽快・タウン車に米式バルブを採用 〜メンテナンスフリー自転車を目指して
米式バルブ化のメリット・デメリット
【メリット】
- 空気圧が測れる
- 空気圧調整ができる
- 空気が漏れにくい
【デメリット】
- 若干お金が掛かる(600円くらい)
- 普及している空気入れが使えない
- ホイールバランスが狂う(?)
米式バルブ化する「メリット」と「デメリット」を挙げるとこんな感じでしょうか。
メリットは信頼性向上という1点に尽きます。
一方のデメリットは自分で書いておきながら、どうでもいいことばかりw
とは言え、広く普及している英式ポンプが使えないのは出先のトラブルで若干心配になる人もいるでしょう。
ご安心なく!
ガソリンスタンドやカーショップ(オートバックスやジェームス)で店員さんに一声かければ、自動車用のポンプを貸してくれます。
(米式バルブは自動車のタイヤと共通のバルブ)
あとはホイールバランスの乱れでしょうか。
変換アダプターが1ホイールにつき13gあることを問題にする方はいますかw?
シティサイクルならいないはず(笑)
元々精度がゆるいホイールの一部が13g増えたところでどうってことはありません。
(実際、変化はわからんw)
というワケで、英式バルブを米式バルブにしない理由はありませんぞ。
( ゚∀゚).。oO(ロードバイクなら13gの偏りも嫌だけど軽快車ならどうでもいいw)
ヒラメポンプヘッドの米式バルブ化
米式バルブ化によってロードバイクで使用しているポンプの能力をシティサイクルでも発揮することができます。
ということは、以前書いたKUWAHARA BIKE WORKSのヒラメポンプヘッドの使用感そのままに兼用できるということ!
これは凄くイイ。
(・∀・)イイ!!
ヒラメは仏式バルブが基本ですが、変換アダプターを用いることで「英式」「米式」「競輪バルブ」に対応することも可能です。
もちろんママチャリ用として英式バルブのアダプターを用いてヒラメを使うのも有りですが、チューブ内の空気圧が測れない英式バルブをわざわざ選ぶよりも米式でしっかり数値をチェックした方が得策です。
ということで購入したのが米式バルブアダプター。
お値段は600円ほど。
こいつを仏式アダプターと交換することで、ヒラメが米式バルブに対応します。
加圧調節ネジを外すと中から仏式バルブ用のパーツ(2個)が出てくるので、別途購入した米式バルブ用のアダプターと入れ替え。
入れる位置と向きは仏式アダプターと一緒。
もし忘れてもちょっと頭を使えば分かる構造だから大丈夫ですよ(笑)
( ゚∀゚).。oO(ゴムパッキンの入っているパーツが入っていない凸パーツとどう組み合わさるか考えようw)
アダプターの取りつけ方法
今回、小径車に取り付けるのは「Panaracer 米式バルブ変換 ACA-2」というパーツ。
実売価格で600円ほど。
部品はバルブキャップ・アウターアダプター・インナーアダプターの3点からなる構成。
工具は全く必要ないので、誰でも取りつけられのが嬉しいですね♪
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では早速、赤丸部分の英式バルブをぶっこ抜いて米式バルブを取りつけましょう♪
まずは黒いバルブキャップとその下の袋ナットの取り外しから。
それぞ反時計回りにくるくる回せばすぐに取れます。
この時、チューブの内圧が高いとプランジャーがぶっ飛んでくる恐れがあるので、十分注意してください!
袋ナットを取り外してむき出しになったプランジャー(バルブコア)をスポッ!と引き抜く。
取り外した英式バルブは予備として保管しておきましょう。
米式バルブでまずはじめに取りつけるパーツがインナーアダプター。
こいつをバルブステム(リムについている円柱状のパーツ)の穴にハメます。
次がアウターアダプター。
素手で時計回りにガッチリ締め込むだけでOK!
あとは米式バルブ化したヒラメちゃんと合体して空気を入れるのみ。
小径車の最大空気圧が300キロパスカルだから、3バールまで入れたの図。
試走して乗り味が硬いようならバルブ中央の突起を軽く数プッシュして空気圧を落とすと良いでしょう。
ちなみに、一連のパーツ脱着作業から空気入れまでに要する時間は5分もかかりません。
めっちゃ簡単で利点も多いから、みなさんも
レッツ・米式化♪
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あ、そうそう!
タイヤの空気圧管理をする上で注意点が1つあります。
タイヤのサイドウォールに書かれている単位がメーカーごとにバラバラなのです!
ママチャリの空気圧指定35〜45PSI(MAX3.1bar)
ママチャリも米式バルブ化したので空気圧表記をチェックしたところ、単位はPSI。(小径車はKPa)
ロードバイクのタイヤに至っては、KPa , PSI(コンチネンタル製)、 bar , PSI(IRC製)などの併記。
この他に「kgf/cm^2」表記もあって非常にややこしいwww
タイヤの銘柄で空気圧の単位は変わってきます。
くれぐれもこの点を間違わないように注意して下さい!
( ゚∀゚).。oO(1bar=100kPaだよん)
まとめ
米式バルブ化によってシティサイクルの空気圧管理は非常に楽になります。
タイヤチューブに何キロパスカルの空気が入っているのか分からない状態で頻繁に充填作業をするよりも、何日でどの程度空気が抜けるのか把握しておいた方が作業回数も減って合理的♪
ゲージつきのフロアポンプ(米式バルブ変換アダプターつき)さえあれば600円程度で済むお手軽カスタムなのに効果は小さくありません。
自宅のママチャリや小径車が英式バルブの方は、この機会にメンテナンスフリーの米式バルブにすることをおすすめしたいRockmanでした。
( ゚∀゚).。oO(米式バルブにしたら全然空気が抜けねぇ〜♪)
コメント
はじめまして。そちらの記事を参考にしています初心者です。
サイトーインポートの七分丈レーパンいいですね、二本目買おうかな(笑
それはともかく、16インチ径ミニベロロード、BE ALLのALIZE GR(米国バルブ)がパンクしてチューブ交換した私にはタイムリー? な記事でした。帰ってきて、抜け気味だった空気を入れて、終わった−。と思ったらパンと音を立てて割れやがったあのタイミングには納得いかねぇw
ミニベロロードはやや速度に劣りますが(16インチだしな)キャリア付きを選ぶとクーラーボックを積んで多摩川全域が釣りの射程に入ったりするので、長距離&小回りの走行性能+搬送能力に優れて(耐荷重24kg)便利かもしれません。買い物にも便利。
でも速度が出なくて車道が怖くて、ロード買いました。早いです。
ユニークな記事を参考にさせて頂いております。
>ランド坂の赤いBOMA 様
はじめまして。
コメントありがとうございます。
サイトーインポートの七分丈レーパンはコスパ高くておすすめです♪(^^)
これのビブショーツVer.も販売しないかなぁ~と密かに期待していますw
空気が入れ終わった直後にチューブがご臨終するのは切ない(汗)
しかし、ポジティブに考えると出先でパンクしなくて良かったとも言えますね。
釣り人仕様のミニベロロード!?
趣味人全開でメチャクチャ楽しそうですね!!
最近カーゴバイクに興味津々なので、どんな仕様なのかとても気になります♪(^ω^)
自動車用は米式って初めて知りました( ; ゜Д゜)
>カディエ先生 様
車好きでもバルブの種類を理解している方は少ないでしょうね。
私も自転車に興味を持って色々調べていなかったら、分からなかったと思います。(^^;
米式>英式
ムシのみのバルブ交換には、気付きませんでした!
アダプターのお値段の高さにもビックリですが…
下駄代わりの小径車、如何なものかと思い、チューブ(仏式)に交換しています…お値段(2本 480税込)、余計なお世話ですねm(_ _)m
*直噴の内視鏡画像期待しています
>福 様
クイックリリースではない自転車は車輪の着脱がとても面倒なので、このアダプターは簡単に米式化できて楽でした♪
小径車の仏式チューブが2本で480円で購入できるのですか!?
安いですね♪
もし今のチューブがパンクしたらそれに交換したいです!(^-^)
ちょっとマニアックなネタですが、直噴の内部映像は車好きには気になりますw
ピストンは比較的簡単でも肝心の吸気バルブ周辺は難易度高めですね。(^^;
コメ欄を汚してしまい申し訳有りませんm(_ _)m
*余計なお世話ですね < 余計なお世話です≪よ≫ね!
一字抜けると大変なことに…自身の頭のバルブコアを交換しなくてはいけないようです。白河でお会いできたら、然りと赤ベコの角で、お灸を頂戴致します(サドルに吊るした折畳みビーチサンダルが目印)
宜しくお願い致しますm(_ _)m
>福 様
全然大丈夫ですよ。
お気になさらないでください。(^^)
白河でお会いした際は一緒にゆるポタしましょうw
車種やエンジン型式にもよるでしょうし、かなり難易度高そうです。
ヘッドを開ければ容易いが、補機類外すの面倒ですしね(笑
巷のは、怪しい参考画像ばかりだし…
*チューブは、中華通販です(クオリティー無視!)
*FJは、お勧めしませんが、とても楽しめる車です。
来季予定通りなら、新ジムニーに乗り換え予定です♪
>福 様
キャブレター式の旧車ならともかく、センサーが網の目のように張り巡らされている現在の車では面倒過ぎますね(笑)
やはりプラグを外してピストンの様子を観察するくらいが関の山でしょうか・・・。
FJは楽しそうですけど、維持費と使い勝手にヒーヒー言いそうですw
近々出る新型ジムニーは車好きの注目の的ですね♪
専門ショップのコンプリートカーに今からwktkしています。(^^)
英式バルブが米式バルブに変更出来るなんて初めて知りました。
ちなみに普通の空気入れも、英式の洗濯ハサミのようなアダプタが
外せるのが大半です。外すと米式になりますので空気は入れられます。
しかしながら普通の空気入れにはエアゲージがないので空気圧管理は
出来ないません。そうなるとエアゲージは追加で必要に・・・
エアゲージを買うハードルが高いのと、空気圧の管理がそこまでシビアでは
ないから、変更する人はごく少数なのかもしれません。
>VAN 様
こういうニッチ商品が好きで色々と探してしまいますw
今回ネタとして取り上げた品の上位品として、目視で空気圧の状態が分かるバルブもパナレーサーから発売されていますよ。
これならエアゲージが無くても大体の空気圧管理ができそうです。
まぁ正直に言ってシティーサイクルのバルブに注目する方は少ないでしょうから、一部の自転車好きにしか刺さらない商品ですねw(^^;
上位機種のキャップで空気圧の目安がわかりますが、入れすぎた時の
調整と価格差を考えるとエーモンとかの車用のエアゲージを買っても
良いかもしれませんね。
車の空気圧の確認も出来るますし・・・って最近、使ってないな自分(^^
>VAN 様
確かに空気圧が落ちている状況は確認できても入れすぎは判断できませんねw
これは盲点でした!(^_^;
ポータブルのエアゲージは良いですね。
季節や走行ステージによる空気圧の変化を調べてみたいので、ちょっと買ってみようと思います!