ロードバイクを楽しむ上でクランクセットとカセットスプロケットの組み合わせをどうするか?という部分は、ひじょうに重要なポイントとなります。
なぜなら、走る環境によって適切なギア比が違うから。
例えば…
平地で最高速ヒャッハーwww 祭りがしたい場合は、ノーマルクランク(53-39T)に11-25Tのカセットスプロケットを。
貧脚だけど激坂で悶絶したいドMは、コンパクトクランク(50-34T)に11-32Tを。(11-30Tもあり)
平地も山も対応できる柔軟性を欲するなら、セミコンパクトクランク(52-36T)に11-30Tを。
自分が走るコース特性に合わせて気軽にギア比をカスタマイズできるのも、ロードバイクの楽しみのひとつであります。
当ブログ管理人のRockmanは、ついこの間まで10速の『11-25T』という準・漢ギアを使っていました。
そして今回、コンポをアルテグラのR8050にのせかえたことで、新たにチョイスしたのが『11-30T』。
そう!通称…
乙女ギア(笑)
とも呼ばれる、ロー側がめちゃくちゃ軽いカセットスプロケットでございます。
普通ならこいつにセミコンパクトクランク(52-36T)を合わせるところですが、今回はあえてコンパクトクランク(50-34T)で組んでもらいました。
その結果は案の定…
軽すぎワロタwwwwww
\(^q^)/
ローギアの30Tに入れると、脚がクルクル祭り。漫画のように下半身が残像で見えないのでは?といわんばかりの高ケイデンスでございます!
というわけで今回はググってもなかなか出てこない、コンパクトクランクと11-30Tのカセットスプロケットの組み合わせについて。
現状だと11-28Tを追加しようかな…と思っているRockmanの心の声を、つらつら書いてみたいと思います。
(; ゚∀゚).。oO(11-30Tにコンパクトクランクだとロー側が軽すぎて違和感ありありだぞいw)
コンパクトクランクと11-30Tの組み合わせはクソ軽いぞw
- クロスレシオ
- ワイドレシオ
ギア比を考える上で重要となるのが、上の2つ。
クロスレシオは歯数が「11-12-13」のようにお互いが近いもの。ワイドレシオは「11-18-25」のように離れているものをさします。
当然ですが、クロスレシオだと変速時のギアのつながりがひじょうに滑らか。走っていて気持ちいいと感じるのは、断然こちらです♪
一方のワイドレシオは、ママチャリの内装3段式ギアが代表的。軽いギアはすごく軽くて、重いギアは極端なほどに重いというアレです。
実はクロスレシオもワイドレシオも一長一短。クロスでは気持ちよくギアがつながるものの、走り出しが重かったり最高速が出ないというクロスしているが故の欠点があります。(その逆がワイドレシオ)
ところが、昨今のロードバイクは、11速や12速があたりまえ。
- 11-12-13-14-15-16-17-19-21-23-25(11-25T)
- 11-12-13-14-15-17-19-21-23-25-28(11-28T)
- 11-12-13-14-15-17-19-21-24-27-30(11-30T)
※黄色がクロスしているギア
幅広いギア構成となっていながら、中・高速域のスプロケットは1枚1枚がクロスしているという、かゆいところに手が届く仕様でございます。(歯数が増えるにつれてワイドレシオになるけど)
では何を基準としてクランクセットやカセットスプロケットを選ぶのか?というと、Rockmanは最高速や低速にどれだけ対応しているかで選択します。
セミコンパクトクランクを選ばなかった理由
※ノーマルとコンパクトの中間であるセミコンパクトクランクは、ミドルコンパクトクランクとも呼ばれている。
セミコンパクトクランク(52-36T)に11-30Tのカセットスプロケットの組み合わせ。最近、はやっていますね。
それもそのはず!
「コンパクトクランク×11-28T」の軽さはそのままに、最高速度をのばせるひじょうに便利なギアだからです。
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 17 | 19 | 21 | 23 | 25 | 28 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
34T | 3.09 | 2.83 | 2.62 | 2.43 | 2.27 | 2.00 | 1.79 | 1.62 | 1.48 | 1.36 | 1.21 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 17 | 19 | 21 | 24 | 27 | 30 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
36T | 3.27 | 3.00 | 2.77 | 2.57 | 2.40 | 2.12 | 1.89 | 1.71 | 1.50 | 1.33 | 1.20 |
ご覧のように、セミコンパクトクランク・インナー「36T」×「11-30T」の組み合わせは、コンパクトクランク「34T」×「11-28T」のロー側3枚とほぼ同じギア比となっています。(似たギア比なら出せる速度は、ほぼ一緒)
そしてさらにセミコンパクトのアウターは、コンパクトよりも歯数が2つ増えたことで最高速度をのばせます。(アウター:50T→52T)
かゆいところに手の届くこの組み合わせは、実に素晴らしいものですな!
でもRockmamは、セミコンパクトクランクを選びませんでした。なぜか?
それは…
52T×11Tほどの速度はいらんから!
スプリントしていると仮定して、ケイデンス120rpmの速度を見ればわかります。
- 52T×11T:速度 71.4km/h
- 50T×11T:速度 68.7km/h
71.4キロって…www
ガチ勢ではないRockmanは、68km/hも出せれば全く問題ありません。というか、こんな速度は一瞬しか出せませんよ(笑)
最高速度をのばすよりも、山で軽く脚を回せるコンパクトクランクを選んだ方がメリットがでかい。そう考えたわけです。
11-30Tはトップ3枚の歯数の差が3つ
- 11-12-13-14-15–17–19–21–23–25(10速 11-25T)
- 11-12-13-14-15–17–19–21–24–27–30(11速 11-30T)
以前は、コンパクトクランクに11-25Tの10速カセットスプロケットを合わせていたワタクシ。
それが今回のコンポ変更でリアディレイラーがSS(ショートケージ)でも「30T」まで対応しているというのを聞いたら、試してみたくなるのが人情でございます(笑)
で、実際にコンパクトクランクと「11-30T」のワイドなギアを組み合わせたらどうなるかというと、冒頭で書いたようにめちゃくちゃ軽くてワロタ。(^q^)
インナーロー(34T×30T)のギア比は1.13。ケイデンス80rpmで11.4km/h。
坂道でク〜ルクル〜♪
脚は回っているのに前に進まんとですwww
まぁ、悪くはないんですよ…。今まで最も軽かった25Tに近い24Tにギアを入れても、あと2つもギアが残っているんですから。
心の余裕を強くたもつことができる。この点は素晴らしいwww
しかしだ!
21Tから先の「24T-27T-30T」のつながりが、極端に軽くなってしまう点が違和感ありありです。
(; ゚∀゚).。oO(歯数の差が「2つ」ていどなら違和感はないのに、「3つ」になると途端に!?!?!?になるよw)
コンパクトクランクなら11-28Tがベストか?
コンパクトクランクで11-30Tはヒルクライムで安心感がある。貧脚にとって、これは間違いありません(笑)
しかし、ロー側の3つのギアのつながり方が極端に軽くなって違和感ありあり。これはちょっと残念です。
ということで、コンパクトクランクをこのまま使い続けようとすると、11-30T以外のチョイスをもさくしたくなります。
- 11-25T
- 11-28T←良さげなやつ
- 11-30T←今はコレ
- 12-25T
- 14-28T
- 11-32T
CS-R8000系のカセットスプロケットを比較した結果、11-28Tの組み合わせが良さげでした。
- 11-12-13-14-15–17–19–21–23–25(10速 11-25T)
- 11-12-13-14-15–17–19–21–23–25–28(11速 11-28T)
- 11-12-13-14-15–17–19–21–24–27–30(11速 11-30T)
11速の11-28Tは、途中まで10速の11-25Tと同じギア構成。それに「28T」が1枚追加された形です。これは使い勝手が良さそう!
おそらく、25T→28Tのギアチェンジではかなり軽く感じるでしょう。それでも、ヒルクライムで死にそうになっているRockmanにとっては、救世主のように感じられると思います。
まとめ
並レベルの峠だと、コンパクトクランクに11-30Tは軽すぎる(笑)
これが今回の結論でございます。
セミコンパクトクランク(52-36T)に11-30Tのカセットスプロケットは絶妙な組み合わせ。
しかし、コンパクトクランクに11-30Tだと「そこまでいらんかなぁ〜」とRockmanは思ってしまいました。
というわけで、さっそくベストと思われる11-28Tを買って使用感を比較してみようと思います。
コメント
大変参考になりました!!!
どうもありがとうございました。
>しっぽ 様
はじめまして。
コメントありがとうございます。
当エントリーがお役に立てたのなら嬉しいです。(^^)
Rockmanさん
初めまして。たまたまたどり着いて何個か読ましてもらいました。
まだロードバイク に乗り始めて4ヶ月くらいなのですが、思ってたことがいろいろ解説されててとても参考なりました。
ショップとの関係とか
一台目だったのでショップで買ったのですが、ロードバイク を買う前にクロスバイクを譲ってもらって本やネットを見ながら、オーバーホールしました。まだロードバイク には手をつけてませんが、クロスバイクはほとんどバラしてグリスアップ。タイヤ、チェーン、スプロケット、ケーブルなど交換。
今悩んでるのが、ホイールを買うのにショップで買うか、海外通販で買うか。
やっぱりちょっとでも安く買いたい。
でもメンテも必要。お店との距離が‥
同じようなことが書いてあり面白かったです。
これからも鋭い切り口のブログよろしくお願いします
>よしぞー 様
はじめまして。
コメントありがとうございます♪
お褒めの言葉、恐縮です。
最近はコロナ禍と梅雨の影響で更新が滞っておりますが、NEW BIKEが納車され次第ブログの更新頻度をアップしていきたいと思っています。
今後ともよろしくお願いいたします。
さて、ホイールの件ですが、これはロード乗りの多くがぶち当たる悩ましい問題です。
通常ですと「リスクを取って費用を安くすませる(海外通販)」、「安心を優先してコストを多めに払う(国内正規品)」という究極の二択になります。
これはどちらが正解というものでもありません。ユーザーさんご自身に合った選択を考えてもらうより他ありません。
ただ、ちょっとした抜け道として第三の方法もあります。
それは、海外通販で購入したホイールをホイールのメンテナンスを売りにしている個人ショップでチューニング(調整やカスタマイズ)してもらうというやり方です。
お店によっては、配送でのやりとりを受け付けてくれるところもあります。手間は若干かかりますが、このようなショップさんを利用されるのも自転車を楽しむの1つの方法として面白いと思います。(腕のいいショップをネットの海から見つけられるかがキーとなります)
Rockmanさん
こんばんは
またまたコメント失礼します。
11-28Tは試されましたか?
その場合チェーンも長さ変えないとダメなんですよね?
乗り始めたばかりで、まだまだなのですが、坂が全然登れません
貧脚すぎです。
完成車で付いてたのが、105の11-28Tでした。コンパクトクランクで^_^
登れるようになれるには、乙女ギア^_^にするか悩んでます
それよりもホイール買った方がいいですか?
>よしぞー 様
こんにちは!
このエントリーを書いた時は11-28Tにしようと思っていたのですが、30Tを使い続けていたら体が慣れてしまいました(笑)
ゆえに、今も30Tのままです。
11-30Tから11-28Tへカセットを変更する場合は、私のキメラだとチェーン長の変更は必要ないはずです。
ただし、フレームのジオメトリーによっては変更が必要になる場合もあります。ここは注意が必要なポイントですね。
坂を楽にのぼりたいなら、断然リム重量の軽いホイールをおすすめします!
レーゼロあたりだと、すごく楽になりますよ♪
返信ありがとうございます
やっぱりホイールなんですね
今、クロスバイク に買った中古のレーシング5をロードバイク に換装したんですが、これだけでもだいぶん軽くなって少し登れるようになりました
軽いアルミにするか、一応バイクがエアロなのでカーボンのリムハイト高いのかで悩んでます
リムハイト高くなると重くなるんですよね
>よしぞー 様
ターゲットをどこに設定するかによって、ホイールのチョイスは変わってきます。
ヒルクライムをメインにするのであれば、完成度の高いローハイトの軽量アルミホイール(レーゼロとか)がオススメ。
軽快にのぼれますし、峠のくだりでブレーキングに気を使わなくて済む点が大きなメリットと言えます。
一方の高リムハイトカーボンホイールは見た目が良く、平地巡行も楽。
しかし、リム重量が増える分、ヒルクライムをするにはそれなりの出力(W)を必要とします。
さらにリムブレーキ用のカーボンホイールは扱い方にコツが必要です。峠のくだりでブレーキングに注意が必要な点も考慮した方が良いかと思います。
ちなみに、私のKOGA KIMERAは頭に「S」のつく中華カーボンホイールを履いていた時にリムが破裂しました。つくば山の峠で…。
ブレーキングで発生する熱って怖いものです。^^;
返信ありがとうございます
中華カーボン、少し心惹かれてたんですが、そんなことなるんですね
落車したんですか?
大事故?
もう一つ質問いいですか?
レーゼロナイトみたいなプラズマ電解酸化処理してあるのはどうなんですかね。見た目、リムが黒くなるのでリムハイト高く見えるのでいいかなとか思ってるんですけど
これもカーボンみたいにブレーキ気を使うんですよね?
>よしぞー 様
落車はしていないです。
まだ同じフレームを使い続けていることがその証拠でございますw
レーゼロナイトかっこいいですよね。
このホイールは見た目こそ漆黒のカーボン風ですが、中身は軽量のアルミホイール。カーボンホイールのようにブレーキで気を使うことはありません。
ただ、専用のブレーキシューがちょっとお高いのが玉に瑕ですが。^^;
11-30Tどころか11-34T使ってます
乙女ギアならぬ超乙女ギア!
そしてホイールはリムハイト48ミリのカーボンディープリム
新興メーカー、台湾のワンエアーのDX5
DTスイスのDT240のハヴに前後セットで1370g!
ディスクブレーキ車だから発熱によるリムの破損を気にせずくだりを攻めれます
しかし!登れないorz
その理由は
1.大臀筋、ハムストリング、腸腰筋が弱い!
2.大臀筋、ハムストリング、腸腰筋を有効に使うフォームが身に付いてない!
3.肥満体で物理的に体重が重い!
4.アラフィフ間近なおっさんにもかかわらずトレーニング不足で心肺機能が弱く長い登りですぐにバテる
以上4点がカーボンホイールにカーボンフレームとバイクが軽く超乙女ギアで武装してるにもかかわらず登れないおっさんの言い訳です( ー`дー´)キリッ
>カディエ先生 様
最近は11-30Tで慣れてしまったので11-34Tも試してみたいですw
30T以上のでかいスプロケットはトルクがかかりにくいので進まないですよね。ただ、坂対策とちょっとしたグラベル用として大きめのギヤは欲しいですな。
リムハイト48mmで前後1,370gは、めちゃくちゃ楽しそう♪
私も次はカーボンディープリムのホイールが欲しいです。が!予算的に厳しいっす(笑)