20年近く同じ愛車に乗っていると「クルマを買い替えるなら、あの年数と距離が妥当」と考えるラインがあります。
当ブログ管理人が感じたそのラインは、新車登録から15年目。走行距離にして13万キロ〜15万キロというゾーンです。
この肌感覚は、Rockmanの実体験だけに基づいているわけではございません。
親戚や近しい人の車も、このあたりで「買い替え」or「修理して現役続行」を決断しなければいけないケースが複数見られました。
今回のブログでは、ワタクシ個人が考える車の買い替え時期についての考察。
製品寿命や愛着という点を除外し、経済的合理性というポイントから最も効果的な買い替えタイミングを考えてみます。
大好きな愛車なら、損得勘定は抜きで延命させたくなるよね。でもお別れするときは必ずくるんだわ…
※経済的合理性
経済的な価値基準に沿って論理的に判断した場合に利益があると考えられる性質・状態のこと。
今回のネタでは、大きな修理や我慢を強いられずに古い車に乗れるギリギリのラインと定義しておきます。
修理費が割にあわないと感じた時が車の寿命
まずは、ざっくりと車の買い替えを検討するタイミングを考えてみましょう。(欲しい車ができた場合は除く)
- 残価設定ローンの契約満了時
- 愛車に飽きたとき
- 修理費が割に合わないと感じたとき
以上、3点が代表的な例。
今回のお題で考えるのは、大きな修理費をかけずにコスパよく乗り続けられるギリギリのライン。
なので、下取り価格を考慮しないで乗りつぶすパターンを考えます。
長年乗った車に対してどこまで修理費を許容できるか。
ここでの考え方が車を生かすか処分するかのターニングポイントとなります。
乗りつぶし派の買い替えタイミング
- 10年10万キロ(タイミングベルトの交換時期)
- 13年13万キロ(自動車税の負担が増えるタイミング)
- 15年15万キロ ←NEW(大きな修理をせずに乗れるギリギリのライン)
- 部品がでる限り乗り続ける
- 部品が出なくてもパーツを自作して乗り続ける
最後のやつは特殊な例として、乗り潰し派でも10年〜15年の間に車の買い替えを検討する節目がやってきます。
10年10万キロ
10年10万キロが車の寿命という説は、エンジンにタイミングベルトが使われているものに限定されるパターン。
というのも、このベルトの交換では少なくはない整備費用が発生するからです。
車体の状態に対して修理費用が割に合わない。
こうなると廃車扱いとなって一部はスクラップに、一部は海外に流れていきます。
今後を考えた上で新しいものに買い替えた方がコスパがいいと判断できるからこそ、タイベルの交換タイミングで実質寿命と宣言されたわけです。
決して製品としての寿命がつきたわけではございません。
もっとも、2000年代以降の車にはタイミングベルトにかわり、タイミングチェーン(交換推奨は30万キロ)が採用される車種が多くなりました。これら車両では、タイミングベルトの交換はとうぜん必要ありません。
そんなわけで、10年前の車でもそこまで高額な整備費用を請求されることは無くなったのです。
車を新しくしたい旦那さんにとって、嫁さんに10年10万キロは未だにキラーワードなんだけどねw
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ただ、タイミングチェーンの現代車でも10年10万キロで交換するべき消耗部品はちらほら出てきます。
その最たるものがウォーターポンプや足回りのブーツ類。
水漏れやグリス漏れがある場合は、当然車検に通らないわけで、このポイントは必ず修理しなければなりません。
車種によって費用は異なりますが、2.4Lクラスでどちらもおよそ3万円ていどかかりました。(ディーラーでの作業)
トータル6万円というコストであと5年ほど乗れるのであれば、このタイミングの整備はコスパのいい修理だとRockmanは思うわけです。
13年13万キロ
次に13年13万キロ。
これは、主に自動車税と重量税の重課(増税)が買い替えの理由となってきます。
日本の自動車税は、新車登録から13年が経過すると課税額が15%ほど上がります。
例えば、2022年現在で排気量2,000cc超~2,500cc以下の場合、登録から13年未満で4万5,000円。13年を過ぎると5万1,750円にはね上がります。
これは、国土交通省が推進する自動車関係税制に関する施策の一つ「グリーン化特例」の影響。
古い車のユーザーからぶん取った割増の税金をエコカーに補填して車の買い替えをうながす狙いがあります。
環境に悪影響だのなんだのいわれて増税される低年式ユーザーはたまったもんじゃありませんね!
しかし、損得感情で考えると15%ていどのペナルティで車を買い替える理由にするのは合理性に欠けている気がするのです。
年間に換算したら6,750円…。
たった6,750円をケチるために400万円の新車を買うとしたら、それは無理があるってもんです(笑)
新車登録から13年あたりで新たに欲しい車ができた場合は、いいタイミングだとは思います。
ただし、割り増し課税を理由にして車を買い替えるという行為はワタクシはしませんね。
車検毎に払う重量税に関しては、13年と18年の2段階で重課されるよ。
1.5〜2.0t以内の車は最大で1万8,000円弱の割増に。年にして9,000円の負担増だから、これでも車を買い替える理由にするのは弱いんだよなぁ…。
15年15万キロ
この先、大きな出費や出先でのトラブルを許容できない方は、ここら辺で愛車にピリオドを打つべきと考えるポイントがここです。ここ!
ズバリ、15年15万キロというタイミング。
10年10万キロの時点では、経年劣化を徐々に感じるものの、まだまだ乗れる感触があります。13年13万キロでも、まぁ許容できる範囲です。
ところが、15年15万キロふきんに到達すると、今までごまかしながら乗っていたパーツが一気に使用限界をこえてきます。
車内に響わたる異音と振動。高速走行で感じる不安定な挙動。突然、うんともすんともいわなくなる愛車。
この原因は…
- ゴムパーツの寿命
- 樹脂パーツの寿命
- サスペンション ダンパーの寿命
- 電装系パーツの突然死
ちなみに、Rockmanの愛車30ハリアーでは、2度ほど車が不動になるトラブルを経験しています。
故障した部分はセルモーターとキーシリンダーのセンサー。ズバリ、突然死でした(笑)
15年目にして、はじめてレッカーされたハリアーくん。
人も物もあって当たり前だったものが無くなると寂しいもんじゃ…。なんだかんだ言って、ワシは30ハリアーが好きなんだなぁ〜。 pic.twitter.com/T3Tntlnofe
— ロックマン (@Xbody_Rockman) January 13, 2019
ワロタwww
タペットカバーのガスケット交換とエンジンマウント交換が完了してハリアーを引き取りにきたら、キーシリンダーが壊れて帰れぬwwwww pic.twitter.com/SalSFdvbCn— ロックマン (@Xbody_Rockman) November 3, 2021
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登録から15年、走行距離にして15万キロというこのあたりで車のリフレッシュをしないと、乗っていて不愉快な車になります。
プラスチックのように硬化したパッキンから、オイルがどんどん漏れてくるでしょう。
人も車も不具合は早期発見!早期治療が大切!!
プラグの交換をしていたら、1番と2番シリンダーのプラグがオイルまみれなのを発見。経年劣化でプラグホールパッキンがお亡くなりになった模様。
ハリアーくん入院決定じゃわ。😅 pic.twitter.com/IfDxNuujrX— ロックマン (@Xbody_Rockman) October 14, 2021
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近場しか乗らない方ならギリギリなんとかなるかも知れません。
ただ、長距離を走る機会があるなら話は別。
↑↑
上:劣化してしおしおのロアアームブッシュ
下:切れたエンジンマウント
ダンパーやゴムパーツ(足まわりのブッシュ)がヘタった状態で高速道路を走るのは、決しておすすめしません。
車変態ではない一般ユーザーの方は、このあたりで乗り替えましょう。
13年13万キロをこえたら次の愛車選びをはじめるのが得策だと思います。
純正部品の供給が怪しくなってくるのもこのあたり。ディーラーから塩対応されるのも普通になってきますぞw
100万円かけて愛車をリフレッシュできるか?
15年15万キロをこえても、銭さえかければ新車に近い乗り味に戻すことは可能です。
でも、多くの方はそれをしません。価値がゼロの車にお金をかけても割に合わないですからね。
ちなみに、アホなワタクシはここ3年間で80万円オーバーの整備費用をハリアーにかけています。
おそらく来年にはトータルで100万円をこえるでしょうwww
やった整備内容はこんな感じ…
- バッテリー交換
- セルモーター交換
- Vベルト交換
- スタビリンク交換
- 前後ショックアブソーバ交換
- 前後ディスクパッド交換
- エアフロセンサー交換
- ATF交換
- エアコンリフレッシュ
- エンジンリフレッシュ
- アライメント調整
- リモコンキー交換
- エアコン空調ファン交換
- プラグ交換
- タペットカバー(ヘッドカバー)パッキン交換
- エンジンマウント交換
- ミッションマウント交換
- キーシリンダー交換
- PCVバルブ交換
- ベンチレーションパイプ交換
- イグニッションコイル交換
- ヒューズ全交換
- 夏タイヤ交換
- ロアアーム交換
- ロアボールジョイント交換
- マフラー吊りゴム交換
その他に油脂類や冷却水、フルード関係もしっかりメンテナンスしています。(この他にもいろいろやっているw)
未だに気に入っている車だからこそ、ここまで金をかけているわけですが、正直「もういいんじゃないか?」と思わないわけでもありません(笑)
基本的にいつ買い替えてもいいと思っているわけです。
ただ、昨今の納車事情が地獄すぎて、おいそれと注文できないだけなんですけどね。
ヴェゼルかシビックタイプRの納期が短かったら、ハリアーをリフレッシュせずに買っていたね。
まとめ
今乗っている車をしゃぶり尽くしてから買い替えたいという場合は、15年15万キロあたりを推奨します。
新車登録から13年目くらいになったら買い替え計画を立てて愛車の出口戦略を考えましょう。
国産車であれば、このあたりで大きな修理を必要とするケースはそれほど多くはありませんので。
それでは、良きカーラーフを。(ハンターチャンネルさん風に)
コメント
スポーツカーの名車なら金さえあれば寿命はあってないようなもの
R32スカイラインGT-RやFD-3S RX7、AE86などなど
86に至っては中古市場で走行距離30万Km以下だと『お!全然走って無いじゃん』って感覚だそうですしスカイラインはニスモがレストア、リフレッシュメニューを用意してくれてます
しかし悲しいかなハリアーは大衆車
15年15万Kmは見切りを付ける頃合い
で、次のクルマは結婚しお子さんも産まれ今後の家族サービスと冬の使い勝手を考慮するとAWDのワンボックスで燃費を含めた維持費も考慮するとハイブリッドのノアかボクシー辺りでしょうか?(こっそり自転車積載も視野に入れて)
チャイルドシートも必要になるだろうしもう少ししたらお子さん用にキックバイクも必要になるだろうし…
シクロクロスや油圧ディスクのロードバイクゲットは当分先になりそうだね
>カディエ先生 様
そうなんですよね。90sのスポーツカーは30万キロをこえていても需要がありますものね。
パーツもサードパーティから出るので、銭さえあれば維持も難しくないのかもしれません。
子持ちになるとそちらの車も視野に入りますね。
デリカD5あたりも気にはなっています。^^;