やらねば!と思っているのに、「めんどくせ…(‘A`)」という怠け心で先送りしている課題ってありませんか?(重要だけど急ぎではない案件)
恥ずかしながら、Rockmanにはあります。
その中の一つ、ロードバイクの整備でつい先延ばしにしていたポイントを「雨降りで自転車に乗れないし、ちょっと暇だからやったるわい!」というノリで実行してみました。
それが…
ハブベアリングのグリスアップ!
実験台となったのが、シマノのRS21大佐。
主力の座をPAXさんのカープホイールと交代してからは、3本ローラー専任として後方任務に従事しているいぶし銀でございます。
雑な扱い方でも全く運用に問題のない歴戦の勇士に甘えに甘え、ほぼノーメンテナンスの状態で5,000kmほど使ってしまいました(笑)
今回のブログでは、メンテナンスをおろそかにした廉価ホイールの状態確認(ハブベアリングの)とグリスアップの流れについて書いてみます。
( ゚∀゚).。oO(ホイールのグリスアップにはハブスパナが必要になるぞい)
予備ホイールのメンテ!壊れても財布のダメージが少ないRS21を分解グリスアップ
- 雨天使用を控えればベアリングは意外ときれい
- スモールパーツの入手が楽だと思い切った作業ができる
- グリスガンがあると作業がはかどる
- 場合によってはハブスパナが2セット必要
- 玉当たり調整は「大体こんな感じ?」というノリ
- 床にシート、汚れてもいい格好で整備にトライ
- 異物の侵入を防ぐために室内で作業すべし
今回のネタをまとめると、このようになります。
WH-RS21は、カップアンドコーンと呼ばれるひかくてき整備のしやすい構造。
工業用シールドベアリングを用いるホイール(MAVICやその他)とはメンテナンスの方法が異なるので、その辺は注意してください。
( ゚∀゚).。oO(シールドベアリングを分解グリスアップしている人がいるけど、その方法は精度に疑問が残る…。経験上、シールドベアリングのメンテナンスは交換で対応すべきとRockmanは考えておるよ)
フロントホイールのグリスアップ
まずは簡単なフロントから作業して行きましょう!
ホイールを取り外し、手でクルクル回します。指先から伝わる回転抵抗(スルスル感?コリコリ感w?)を脳みそにインップトできましたか??
この感覚が玉当たり調整※1.の一つの基準となります。
( ゚∀゚).。oO(新品の回転抵抗を覚えていれば良いんだけど、そんなもん忘れたわw)
※1.玉当たり調整
カップアンドコーンの玉当たり調整については、えふえふぶろぐ様のエントリーがとても分かりやすいので参考にどうぞ。
分解と洗浄
QR(クイックリリース)を抜きます。
( ゚∀゚).。oO(ツル巻バネの向きに注意してね。幅の広い方が外側だぞい!)
次はロックナットを外す工程。玉押し(奥)とロックナット(手前)にハブスパナをかけて、ロックナットを反時計方向に回して外します。
作業としてはなんてことのない部分なのですが、RS21のフロントホイールにはちょっとした罠がありましてな…。ナットの組み合わせが非常にガッデム!
13mmのハブスパナが2本必要なんですよ!
ヽ(`Д´#)ノウガァー
ということは、手持ちの工具がない場合は、ハブスパナが2セット必要になります(汗)
Amazonで買った激安号の万能工具があったから作業が進められたものの、なかったら作業中断ですわ。
ここは妥協して、100均の工具で使えそうなものを買い足してもいいでしょう。
( ゚∀゚).。oO(愛用のBIKE HAND ハブスパナは安いから2セット買っても良いんだけどねw)
ロックナットの取り外し完了!
細かい金属パーツは無くならないようにマグネットトレーを準備しておくと便利です。
玉押しとハブ軸を取り外すとシールリングとベアリング玉がコンニチハ♪ピンセットを使い、片側11個×2(トータル22個)の鋼球を取り出します。
この時、左右の玉が混ざらないようにするのがおすすめ。それほど神経質になる必要はないと思いますが、左右のカップ(玉受け)・コーン(玉押し)・ベアリング玉の磨耗状態は微妙に異なるはずなので、はじめから収まっている位置に戻すのが得策でしょう!
付着しているグリスは茶味がかっているものの、まだキレイな状態。玉も問題ありませんね♪
ベアリング玉は左右それぞれ別にしてパーツクリーナーで洗浄。100均の茶こしを使うとめっちゃ便利♪
カップ(玉受け)側の汚れを取り除くのにじゃまになるシールリングを取り外しましょう。
シールリングはマイナスドライバーでこじれば取り出せますゼ。
( ゚∀゚).。oO(Rockmanは適当にやったけど、マイナスドライバーの先端は布を巻きつけてからやった方が傷がつかなくて良いよ)
カップ(玉受け)側の汚れを取り除いてキレイ♪キレイ♪
綿棒でグリスをすくい取ってみたら、う○こちっくでけっこう汚いですなw 酸化による変色や摩耗粉が主でしょう。
汚れを拭き取ると、ご覧の通りカップはピカピカ。すり傷もありません。5,000kmノーメンテなのに、これは予想外(笑)
雨が降っている状況でほとんど乗らなかった影響が大きいと思われます。
一方、玉押しはうっすらとベアリングの痕が認められます。1,000kmぐらいでグリス交換と玉当たり調整を行っていれば、痕なし鏡面仕立てになっていたかも知れませんね…。
(; ゚∀゚).。oO(もっとヤベェ状態を予想していたのに思いのほか状態が良くてワロタw 雨天未使用なら1万キロ以上ノーメンテでも大して問題ないかも…)
グリスアップと組み立て
汚れを除去したら、次は当然グリスアップですな。
今回使用したものは、安心のシマノ プレミアムグリス。そして、AP(アストロプロダクツ)のミニグリースガン。
グリスガンがなくても作業はできますが、あった方が圧倒的にはかどります。
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カートリッジを本体から分離させ、マイナスドライバーを下から突っ込んで下蓋を適度に上へ移動。プレミアムグリスを適量補充しましょう。
グリスガンをポンピングしてウニウニとグリスが出てきたら準備OK♪
カップにグリスをモリモリのせてから…
洗浄済みのベアリング玉をピンセットでつまみ、カップにセット。
ベアリング玉の上にグリスを盛って…
シールリングを取りつけてから、グリスをぬりたくったハブ軸を挿入。
ひっくり返して反対側も同様にグリスを盛り、ベアリング玉をセットしましょう。
この時、決してハブ軸を抜かないように!軸が抜けてしまうと、下方向のベアリング玉がポロポロ落ちて散乱しますぜ!
一通り同じように作業してシールリングを取りつけたら、グリスアップした玉押しを軸にセット。
ここから重要な玉当たりの調整作業!
動かなくなる位置まで玉押しを素手で回したら1/4〜1/8ほど戻します。
良い塩梅の位置で玉押しを固定したら、その状態を工具で保持したままロックナットをハブスパナで締め込んで完了となります。
文字で書くのは簡単なのに、玉当たり調整はやればやるほど「本当にここで合っているのだろうか…」と悩み苦しむ作業(笑)
ゴリゴリせず…かといってスルスルでもないポイント探しは経験を積むしかありません。
あるていど玉当たり調整が適当でも悲惨な壊れ方をすることはまずないと思うので、ここは気楽にやりましょう♪
たとえ玉押しに虫食いが生じたりベアリング玉が砕けても、スモールパーツとして個別に部品注文できるシマノのホイールならどうとでもなりますw
( ゚∀゚).。oO(自転車屋さんでもスモールパーツは注文できるけれど、サイクルベースあさひのネット通販は掲載してある部品数が多くて便利よね♪)
リヤホイールのグリスアップ
基本的にフロントホイールと作業内容は同じです。しかし、リヤホイールにはお触り厳禁のフリーハブボディがあるんですな(汗)
なので、「カセットの取り外し」→「ハブ軸取り外し」→「フリーハブボディの取り外し」というフロントホイールにはない2工程(赤でマーキング)を経て、清掃とグリスアップを行う必要があります。
分解と清掃
まずは「スプロケット 取り付け/取り外しセット」を用いてカセットを取り外した状態にします。その後は、15mmと17mmのハブスパナで反フリー側のロックナットを外しましょう。
ロックナットとスペーサーを取り外したら、次は玉押しの番。
ハブ軸を取り外すと…オォオォォ!フリー側のカップがキタナイぞー!!
(‘ω’) うわあああああぁぁぁぁぁぁぁ
思い切ってパーツクリーナーをぶっかけたくなりますが、ここは我慢!フリーボディは分解もパーツクリーナーも厳禁でございます。
というわけでフリーボディをホイールから分離させ、ウエスで拭きあげましょう。(パーツクリーナーで湿らせたウエスを使用)
10mmのアーレンキー(六角レンチ)を反時計側に回せば、ポロリとフリーボディが取れます。(ワッシャーもついているからなくさないように!)
玉受け側のグリスは汚かったものの、メタルは傷もなく状態は良好。
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反フリー側のカップ&コーンもキレイに拭きあげればご覧の通り!フロントホイール同様に玉押し(コーン)部分に薄いベアリング痕がありますが、問題になるような深さではありません。
部品交換は当然必要ありませんね♪
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【ワンポイント】
当然ですが、部品には組み立てる順番があります。ワッシャーやスペーサーがごっちゃになるとわけ分からん状態になる恐れがあるので、取り外した順に並べておきましょうね。
( ゚∀゚).。oO(リヤホイールのベアリングは片側9個×2の計18個。フロントホイールよりもトータルで4個少ないんじゃ)
グリスアップ
拭きあげてキレイになったフリーボディをホイール本体に取りつけ。その後、ベアリング玉をグリスと共にセットしてシールリングで蓋をします。
あとは、ハブ軸を挿入して反対側も同様にベアリング玉をインストール。玉当たり調整を行ないロックナットを固定すれば大方終了となります。
お疲れ様でした!\(^o^)/
今回の作業で驚いたポイント
今回の分解作業で一番驚いたのがリヤのシールリングに付着していた古いグリスの状態。まるで新しいグリスをぬったようにキレイじゃありませんか?
まぁ…カップやコーン表面のようにベアリングが常に回転している環境下のグリスではないのでキレイなのは分かるのですが、それにしても5,000km走ってこんなにグリスがキレイなのは驚きです。
グリスって粘度が高いからそれほど撹拌されないんですかねぇ…よく分からん。^^;
まとめ
めんどくせ…(‘A`) と思って先延ばしにしていたハブベアリングのグリスアップ作業。途中から妙に楽しくなって「ウヒャwウヒャw」言いながらテンション高めでやっておりました(笑)
カップ側のグリスは汚れていたものの、ベアリングや玉押しの状態は意外と良好。これだったらまだ分解しなくても問題はなかったでしょうね。
やる前はめんどくさくても、やり始めるとニヤニヤするほど楽しいメンテナンス作業。
サブホイールをお持ちの方はチャレンジしてみると面白いですぜ?
まぁ…深夜にニヤニヤしながら作業していると、家族から「こいつやべぇ…」と思われるかも知れませんが(笑)
( ゚∀゚).。oO(ベアリングに使うグリスはAZのウレアグリースでも良いんだけど、シマノのホイールには何となくシマノのグリスを使いたくなってしまうのだw)
コメント
以下、実効性という部分では?の話なんですが・・・
ここでも使用されてらっしゃるシマノのグリスは非常に耐水性が高くて良いですが、非常に固いグリスですね。
自分はハブやBBのベアリングには以前、「カンパグリス」という名のイソフレックスというドイツのグリスを使っていましたが、今は日本製のナスカ・グリスを使っています。
シマノのグリスがネットリと粘度の高い油を塗った木の床の上を靴で滑ってる感覚だとしたら、イソフレックスは新雪をスキーで滑る感覚、ナスカ・グリスはアイススケートのような感覚です。
性能的にはさほど差はないでしょうが、軽いギアで漕いでいる時のフィーリングはだいぶ違います。
シマノはネットリ、イソフレックスはサラサラ、ナスカはツルツル、でしょうか。
ハブやBBのベアリングに入れるグリスを変えてみるのは面白いですよ。
ちなみに自分はシマノのハブはどうも渋いなと思ったので、C24CLのハブはベアリングシールのリップをカットしました。
これもあまり性能的にどうのって話ではないと思いますが、ごく軽いギアで漕いでいる時のフィーリングと、下り坂でのスピードの伸びが違うんですよね。
マメなメンテが必要になりますが。
>ND5RC 様
今回はローラー用のホイールということで、とりあえずメンテ用に買っておいたプレミアムグリスを使ってみました。
確かにシマノのグリスはネチャネチャして固いですね。^^;
天気に関係なく頻繁に屋外で使いつつもメンテナンス頻度を下げたいという場合には、とても有効なグリスだと思われます。
やはりグリスによって使用感は変わりますか!
各メーカーのグリスを買ってみて、いろいろ試してみたいと思います!(^^)
こんにちは、お伺いしたいんですが、こちらを拝見してリヤホイール(R501)のグリスアップしてみたんですがフリーについているシールリングがきつく、入らなくて無理に入れたら歪んでしまいました…
部品は発注したのですが、こちらをフリーに入れる際は何かうまいコツか工具が必要でしょうか?
突然スミマセン、教えていただけると嬉しいです。
>ティラミス 様
はじめまして。
コメントありがとうございます。
シールリングのトラブルですか!それはお困りでしょう…。
私が作業した時は特に工具が必要ということもなく、素手でスムーズに入りました。
入れるコツは、なるべくまっすぐ入れること。シールリングの面に均等に力を入れること。(シールリング外周にうすくグリスを塗るとスムーズに入るかも)
もし、どうしてもうまくいかない場合は、プロショップを頼ってみてください。
作業がうまくいくことを祈っております。(^^)
返信ありがとうございます。
あれからパーツ注文、確認しながらなんとか取り付けできました。
譲ってもらったホイールなのでわかりませんが、右と左シールが反対に組まれてました…
自分の確認不足もあったので勉強になりました。
ありがとうございましたm(_ _)m
>ティラミス 様
シールリングが無事に取りつけられて良かったですね。(^^)
今は自転車で遊ぶには最高の季節です。整備した愛車で存分に楽しんでください♪
デフォルトのホイールはシマノのRSって安物アルミだからこれ参考に…って面倒だからショップにお願いしよう
ワンエアーのDX5のハヴはDTスイスのDT240、スターラチェットのメンテは…見てもわからんしやっぱりショップにお願いしよう!
問題はどの程度の距離でメンテが必要なのか知識が無い事
ワンエアー購入した時ショップに聞いたら気にしなくて良いって返事だったからちょっと心配なんだよね…
>カディエ先生 様
餅は餅屋とも言いますので、ホイール関係のメンテは自転車屋さんに丸投げで良いと思います。
高級カーボンホイールは大事な資産ですものね♪
実業団の選手レベルで走り込んでいるとか雨の日も乗っているという状況でなければ、ハブは年1くらいのチェックでいいかも知れませんね。
そこは、実情を見ながらお店さんとコミニュケーションをとるのが最良だと思います。